平成22年度第1回法規講習会として、国土交通省が平成22年1月22日付けで発表し、平成22年6月1日から施行された建築確認手続き等の運用改善関係の改正を中心として、「改正省エネ法」「神戸市建築物の安全性の確保等に関する条例の一部改正」「神戸市火災予防条例の最近の改正」についての講習があり、雨天という悪条件のなか、会員111名、非会員7名、合計118名の参加者にご来場いただきました。
主な内容として、以下の通りです。
@「建築確認手続き等の運用改善について」では、
<確認審査の迅速化>
・確認申請図書の補正の対象の拡大
・確認審査と構造計算適合性判定審査の並行審査を可能とする
・軽微な変更の対象の拡大
<申請図書の簡素化>
・構造計算概要書の廃止
・建築設備に係る確認申請図書の簡素化
・建築材料、防火設備等に係る大臣認定の省略
といった、より実務に近い所での施行規則、関係告示の改正で、興味深い内容となりました。
A「改正省エネ法の施行について」では、
・大規模な住宅、建築物(2,000u以上)に係る担保措置の強化
・一定の中小規模の住宅、建築物(300u以上2,000u未満)も届出義務、定期報告の対象に追加
といった、より環境への意識の高い設計が求められるようになったこと、
B「神戸市建築物の安全性の確保等に関する条例の一部改正について」では、近年、多数の死傷者
を出しているカラオケボックスや個室ビデオ店での火災を背景とし、これら個室集合型店舗に対
し、神戸市では全国に先駆けて、神戸市建築物の安全性の確保等に関する条例を一部改正し
平成22年7月1日より施行される規制強化される条例内容として、
・個室ビデオ店等とは
・個室ビデオ店等の廊下、避難経路、階段、個室の定義の規制内容
などを、例を交えながら解説していただきました。
C「最近の消防法令の改正について」では、神戸市火災予防条例の一部改正がありました。
・自主防火管理体制の強化
・可燃性発砲樹脂の内装表示マークの掲出
については、工場、作業所、倉庫という防火対象物の管理に対する規制の強化と、ウレタンパネル等
のような可燃性発砲樹脂を使用した内装材の周囲にて火気を取り扱う場合には、火災予防上必要な
措置として標識を掲出することの解説とともに、
・消防活動上必要な情報提供
ということで、FDカード(Fire Defense):企業のリスクアセス
メントにより、事業所の構造、
設備、収容物品の危険性と災害時の対策等、潜在危険を把握すると
ともに、各事業所が自主的に
消防部隊に提供するシステム。についての説明があり、平常時の、
従業員の防火や火気管理の意識
の向上の啓発といった内容もありました。
|